2012年10月10日水曜日

鍵泥棒のメソッド


おもしろかったです。
いかに面白かったか、を言葉を尽くして
語るのが陳腐に思える面白さ。
とにかく見て映画の完成度の高さを実感して欲しいです。


脚本の絶妙さもそうだけど、
役者の役作りというか性格作りがうまい。

ちぐはぐさと滑稽さ、
役者も表情や仕草で性格を表現してて、
あらためて演技の世界は奥が深いなあと思いました。

複線も回収しつつ、笑いも織り込みつつ、の
ドタバタストーリーで、
最後は若干だれ気味に思えたけど
オチもついての終幕。お見事でした。

とりあえず堺雅人さんと香川照之さんの安心感半端ない。

情けない役と良い人の役をさせたら右に出るものはいない
堺雅人ですが、個人的にはえげつないほどの悪役をして欲しいなあと
思っています。
(張り込みでの配役は違う意味で悪い奴でしたね)

森口瑤子さんも昔から好きですが、
荒川良々と共にいい味出してましたね。
荒川良々は容赦ない悪人だけど、
詰めの甘さが笑えます。

今年見た中で3本の指に入るくらい個人的には好きです。
(まだ見たい映画あるので順位がどうなるか分かりませんが)

2012年8月23日木曜日

最近読んだもの・見たもの

「君はそいつらよりも永遠に若い」読了。
友達に勧められて読みましたが、本当に面白かった。
初めの方はおちゃらけた自堕落な大学生の話かと思いきや後半になるにつれ、
重々しくなって、少し驚きました。

そしてタイトルの意味を知った時の衝撃。
そういう意味だったんですね。
何かつまらない励ましなのかと思ってた。

確かに癖のある文体だったけど、龍でない方のM上氏の文章よりも読みやすかったです。


新潮社の「パンドラの匣」も読了。
付随収録されている、正義と微笑は、夏目漱石の坊ちゃんを髣髴とさせる
斜に構えた主人公の姿勢といい、面白かったです。
まあ、内容はうまくいかないことを周りのせいにするという太宰らしいテキストでした。
何となく人間失格のポジティブバージョンのような印象すら受けました。
あそこまで卑屈じゃないけど。

日記形式の短編(中編かな)ですが、やはり太宰は富岳百景などの短編・中編こそが至高のような気がしています。

日記形式ということと、やはり読者からの手紙を元に作成した小説ということで、
女生徒のような瑞々しさを感じました。


■映画

「黒猫白猫」
ずっと借りてくるまで、白猫黒猫だと思ってました。
序盤こそ退屈しましたが、からっとしたコメディで大変面白かったです。
主人公は爺でも孫でもなく親父組の方なんですね。
劇中何度も登場する友情というテーマがうまく演出されていますね。


「第9地区」
ノーマンズランドみたいに最終的な解決はないんですね。
結構えぐい、とは兼ねてより聞いていたものの、
思ったよりもゴア描写ありましたね。
夜中に見ていたので、少し後悔しました。
主人公がよく喋ると思いました。

「アメリ」
面白いと言う人と、面白くないという人両方が周りにいたので、
本当のところはどうなのか、と思い見ましたが、
個人的には可もなく不可もなく、というところでした。
面白いと思えるかどうかは、アメリに共感できるか、にかかっていると思いますが、
引っ込み思案というか尻込みしすぎてて、少し苛立ちも感じました。
映像はなかなか面白かったです。

「ドラゴン・タトゥーの女」
ダニエル・クレイグ男前でした。
あとルーニ・マーラがかわいかった。
最期にリスベットがまたやさぐれ出さないかちょっと心配になりました。


「ジェーン・エア」
舞台衣装目当てで見に行きました。
まあ、本当に衣装は凝ってました。

2012年5月18日金曜日

裏切りのサーカス

裏切りのサーカス見てきた。


とりあえず、


この曲に限る。
陰に潜む不穏な空気、物悲しさ、雨にようにじんわり染みてくる猜疑心
この曲がこの映画の全てを物語っている気がします。

ゲイリー・オールドマンが好きなので見てきたのですが、
物語が想像以上の難解さでびびりました。
普段は前情報というかあらすじすら見ずに映画を見てたまに後悔したりするので、
今回は一通り登場人物を眺めて上映に挑んだのですが、
あまりにも登場人物や相関図をさらっと見たせいか
中盤くらいまで誰が誰なのか把握するのに時間を要しました。

特に
ティンカーとプアマンが似てるんだよオオオオオオ。
洋画はよく見るのですが、名前と顔を覚えるのが苦手です。
外人の顔なんてどれも一緒に見えるよハハン。


しかしながら、音声のパンの振り方、効果的なBGM、無駄のないフレームワークとカット割りの美しさにため息が出ました。
ゲイリーの重厚で存在感のある演技。
でもあんまり喋ってないのにあの存在感はすごいですね。

毎回映画見終えると、他の人の評価や解説を見たりして自分なりの映画の答え合わせをするのですが、まあ、ストーリーは何とか追えたものの、気付いていない小道具の違い(眼鏡にはそんな意図が!)や表情などがあって、ははあ、と思いました。


まあ、誰がモグラかってのは相関図見てたら何となく分かりますよね。


1つ気になったのは、ちょっと終幕がきれい過ぎやしないかということ。
何で戻ってこれるん、とかご都合主義的な幕引きに、おいてけぼり感半端なかったです。
あそこだけ喜劇チックなのは何かギャグに思えてならない…。
昼顔もなんか喜劇的な終わりかたしたけど、あれ見たときと同じような感覚に陥ったよ。

でも原作もああいう終わり方なら、まあ仕方ないのかなとも思いますが…。




英国俳優揃い踏みだったようですが、
私にしては珍しく、見たことある映画の俳優さんがいっぱいだ!と思いながら見てました。
ジョン・ハートは渋くていいですね。
トム・ハートは本当にちゃらい人物演じさせたらうまいな。
ベネディクトさんは大変人気のある演者さんのようですが、
何だか彼の目を見てると不安な気持ちになります…